発達障害や不登校のお子さんと保護者が集い、部活動や悩み相談ができるBranchオンラインコミュニティでは、毎月さまざまなテーマで「保護者会」を開催しています。
この記事では、不登校児のきょうだいの子育て・関わり方をテーマに扱った、2021年3月の保護者会の様子をお届けします。
「うちは一人っ子だけれど、みんなの話を聞いてみたい」と参加してくださった方もいらっしゃいました。

前回と同様に、自己紹介から始めました。
今回は、今まで経験した中で面白かったアルバイトについてお聞きしたところ、
ゴルフのキャディ、ホテルの配膳、歯科助手、税務署の確定申告補助、空港の清掃員、個別指導の塾などなど…
皆さんさまざまな経験をされていました。
「お土産屋さんでソフトクリームの巻き方が上手くなった」など、仕事にまつわるちょっと面白いエピソードも多々。
アルバイトを通して世の中の裏側や縮図を垣間見たというお話もありました。
では、さっそく本題に。
テーマは「不登校児のきょうだいの子育て・関わり方」
気になっていること、相談したいことや日々感じているモヤモヤを自由に出し合い、スタッフや保護者どうしで話し合っていきました。


きょうだいでの登校状況の違いにまつわる悩み

最初の話題は、きょうだいで学校に行っている・行っていないといった違いがある場合のコミュニケーションについてです。

■不登校について、きょうだいにどう説明してる?

・きょうだいで宿題をやる・やらないなど違いがあり、きょうだい同士がお互いをどう思っているか気になる。
・学校に行っているきょうだいが、不登校のきょうだいにモヤモヤして「いいなあ」と言ったりする。
・まだ下の子は、兄が不登校ということを知らない。

といったお悩みを共有してくださった保護者さんに対して、他の保護者さんから「我が家ではこんなふうに伝えてみたよ」という説明方法の例が共有されました。

・「つらいことがいっぱいあるから今はお休みしてるんだよ」
・「学校にお友達がいないんだ」
・「不安がたくさんあるからだよ」
・「あなたも行きたくないときはお休みしていいんだよ」

 

■きょうだいそれぞれの選択を尊重する

きょうだいそれぞれにどのように説明するか?という、「伝え方」の共有だけでなく、それぞれの選択を尊重するという「考え方」についての話題も。

「弟が不登校で、兄には『学校行きたくなかったら行かなくていいよ』と伝えている。弟は兄に対して、『ずっとゲームできていいな』と思う一方、学校で一緒に遊べる友達がいるので行かないとは言わない。親としては、2人違う道より2人とも家にいたほうが楽ではないかと思うときもある」
というお悩みに対して、以下のような実体験に基づく分かち合いが行われました。

・学校に行っていてもいなくても、片方が得している感じではなく、自分にとっていい道を選んでいる感覚を持てることが大事な気がする。
・きょうだい同士の助け合いや、親が言うより聞き入れてくれる面もある。うまく付き合っていきたい。


就学に対する不安。自宅以外で頼れる場所は?

「兄が不登校で、妹は就学のタイミング。妹も保育園で行きしぶりがあったが、学校は楽しいor行きたくない、どっちに転ぶか…。不登校になった場合の覚悟もしているが、2人ともホームスクーリングとなると親がまかないきれるか自信がない」
という、就学を控えた不安を話してくださった保護者さんもおられました。

自宅、親以外に頼れる場所や人を確保するには、どんな工夫ができるでしょうか?
・祖父母宅
・シッターサービス
・放課後等デイサービス
といった選択肢が共有されました。

子どもは新しいことへの不安があるし、慣れるまでの親の付き添いは大変。放課後等デイサービスを利用するには、福祉サービス受給証手続きもあり心が折れそうになるけど、選択肢として準備できることはあるかもしれないと、励ましあいました。
進級・就学など環境の変化にまつわる悩みや対応については、以下の記事もご参考にしてみてください。
期待と不安が入り交じる新学期。発達障害や不登校のお子さんの困りごとと対策とは?【Branchオンラインコミュニティの事例】
また、利用条件がありますが、発達障害・不登校の子どもが「訪問看護」を利用できる場合もあります。こちらも利用できるサポートのひとつとして、知っておいておくと役に立つかもしれません。
発達障害・不登校の子どもが、自宅でリハビリなどを受けられる「訪問看護」の利用方法と体験談


母子分離不安や低学年のお留守番について。少しずつ自分一人で過ごせるようになるタイミングは?

母子分離不安や低学年のお留守番についてのエピソードも。
・一人遊びできる子だったが、不登校をきっかけに不安が強くなり、常に母と一緒にいる。
・小学校3~4年生から一人で過ごせるようになり、親も少し楽になった。でも、思い返すと、学校に行けなくなった直後はいつも母と一緒にいたがっていた。

一概に年齢では線を引けないけれど、まずは安心感をしっかりと得ることが大切なようですね。

一人で過ごせるようになった経緯には、こんな例がありました。
・留守番の時間を少しずつ伸ばして自信をつける。
・買物などについてくるかどうか、本人に聞く。
・やりたいことがある、一緒にいてもつまらなくなったなど、段々本人からついて来なくなった。
・安心材料として、キッズケータイなど携帯端末を活用する。

携帯端末は、
・ボタンひとつで親に電話できるように設定する
・自宅内にいても、別部屋からチャットでやりとりできるようにする
・まずは身内からビデオ通話などの練習相手になる
・いろんなSNSなどもあるので、フィルター機能を使う
など、工夫しながら活用されていました。


きょうだいや家族のストレス。時間が解決してくれることもある

次の話題は、きょうだいや保護者自身のストレス対策・ケアの方法についてです。

「療育に通う小学生の兄と、年長の妹がいる。療育に妹はついて行きたがらないけれど、留守番させるわけにもいかず、対応が大変。診断をもらっていない妹の方が難しいと思うことも多い。ストレスもたまる」
というお悩みに対して、
・ストレスが溜まって怒ってしまうこともあるけど、意識して「ありがとうね」と感謝の気持ちを伝えたり、褒めたりすることで、楽になることもあると思う。
・親も疲れると思うので、「ちょっと疲れたから休むね」と伝えて休むことも大事。
など、皆さん、もがきながらも声かけの工夫をされているようでした。

また、中学生の子の保護者さんからはこんな声も。
時間の経過が必要なこともあるのかもしれませんね。幼い頃はずっと一緒にいて疲れるけど、大きくなって距離ができて寂しくなることもある(笑)。関わりすぎても嫌われるかなと思うので、ほどよい距離が大事ですね。

他にも、「きょうだいの『休みたい』という言葉や気持ちを受けとめるには?」というお悩みに「心を病むよりは良い。元気が一番!」と、力強いアドバイスも出ていました。

母子分離については、こちらの記事もご参考にしてみてください。
不登校の子のお母さんは子どもに付きっきり。適切な休息時間を確保するための母子分離について

 

保護者同士が深く対話できる場づくりを、スタッフがお手伝いします

印象的だったのは、先が見えない不安をお話される方に、少し年齢の高いお子さんを持つ保護者さんからの温かい言葉があったり、サービスや居場所につながるまでの心労を分かち合いながら、「もう一歩頑張ってみようかな」と少し前向きになれたり、といった姿でした。

保護者会後のアンケートでは、
「ウチだけではないのだな~と、少し気が楽になった」
「発散できた」
「身近な人に話すとなかなか伝わらなかったり、否定されたりすることも、みなさん受け止めてくださって、安心して話ができることがすごくうれしい」
「もっと話したかった」
といった声が聞かれました。
今後もオンラインコミュニティ上で活発にやり取りしていただき、深堀りしたいテーマがありましたら、スタッフにリクエストくださいね。

この記事を読んで、Branchオンラインコミュニティに興味を持たれた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


発達障害・不登校の子どものサポート全般については、こちらの記事もぜひご参考にしてください。
発達障害・不登校の子どものために、保護者ができること。知っておきたい考え方と相談先