
子どもが学校に行かない…。親として不安や孤独を感じてしまいますよね。
同じ悩みを持つ保護者はたくさんいますが、不登校の親は相談できず一人で抱え込みがちです。
そんな親御さんの孤立を解消しようと生まれたのが、オンラインコミュニティ「不登校の親ネット」です。
「不登校の親ネット」開設の経緯
いま、不登校の子どもが増えるなか、その親も孤立しがちです。
2023年には不登校の小中学生が34万人を超え過去最多となり、いじめや自殺件数も過去最多を記録しました。
さらに、わが子の不登校をきっかけに5人に1人が離職し、9人に1人が精神科を受診しているとの調査もあり、親の孤立は家族全体の孤立につながり、子どもへの負担も一層重くなってしまいます。
こうした現状を受け、「親が一人で抱え込まないようにしたい」「親同士がつながれる場所を作りたい」という想いが生まれました。
立ち上げられたのが「不登校の親ネット」です。2025年4月、新学期のタイミングでこのサービスが正式に開設されました。
運営メンバーは、不登校ジャーナリスト・石井しこう、個別指導塾・「キズキ共育塾」、オンラインコミュニティ・「Branch」の3社です。
「不登校の親ネット」の内容
「不登校の親ネット」は、LINEのオープンチャット機能を使った無料のコミュニティです。
スマホがあれば誰でもすぐに参加でき、ニックネーム制の匿名なので安心して利用できます。

コミュニティは保護者限定で、不登校の当事者である子どもや未成年の参加はお断りしています。
これにより、親御さんはお子さんに遠慮することなく気持ちを吐き出せる場となっています。
実際の「不登校の親ネット」では、全国の同じ悩みを持つ親同士がつながり、日々の投稿で思いを共有しています。
「(子どもが)また朝起きられない。半ばあきらめの気持ちです」「この場があってよかった」など、本音の声が次々と寄せられ、サービス開始からすでに500人以上の親御さんが参加しています。
💡コミュニティの特徴は以下のとおりです
- 親どうしで気軽につながれる場:共感し合える仲間と出会えます。
- 「どうすれば?」より、「まずは気持ちを吐き出せる場」:解決策よりも心の整理を優先できます。
- 焦る前に、ホッと落ち着ける場:焦りや不安を感じたら、ホッと一息つける空間です。
- 専門家や経験者と一緒に話せるオンライン座談会も:必要に応じてプロや先輩親のアドバイスを聞く機会もあります。
つまり、子どもを支えるためにまず親を支えることを目的としたコミュニティです。
親が安心できれば、結果的に子どもの安心にもつながると考えています。
この当たり前だけれど大切な土台を、「不登校の親ネット」はLINE上の温かい交流を通じて築いていこうと思います。
もし今、不登校の子育てで悩んでいるなら、ぜひ一度「不登校の親ネット」をのぞいてみてみませんか?
あなたもきっと、「一人じゃない」と感じられるはずです。
運営元について

石井 しこう(いしい・しこう)
1982年東京生まれ。不登校ジャーナリスト。
中学校受験を機に学校生活が徐々にあわなくなり、教員、校則、いじめなどにより、中学2年生から不登校に。同年、フリースクールへ入会。
19歳からはNPO法人で、不登校の子どもや若者、親など400名以上に取材を行なうほか、女優・樹木希林氏や社会学者・小熊英二氏など幅広いジャンルの識者にも不登校をテーマに取材を重ねてきた。
現在はNPOを退社し不登校ジャーナリストとして講演や取材、「不登校生動画甲子園」の開催などイベント運営などでも活動中。【Yahoo!ニュース 個人】月間MVAを二度受賞。著書に『「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること』(ポプラ社)『フリースクールを考えたら最初に読む本』(主婦の友社)。

株式会社キズキ(キズキ共育塾)
株式会社キズキは「何度でもやり直せる社会をつくる」をビジョンに、不登校・中退・ひきこもり、発達障害・通信制高校生の方向けの完全1対1個別指導塾「キズキ共育塾」を運営しています。また、うつや発達障害のある人の就労移行支援事業など、様々な困難に直面した人たちに向けた事業を展開しています。「キズキ共育塾」は5都道府県・オンライン含め11校舎を展開しており、約4,500名の方が卒業されています。様々なバックグラウンド(不登校や引きこもりなど)を持ち知識も経験も豊富な講師やスタッフが、生徒さんの安心できる居場所を作り、ひとりひとりに合った学びをサポートしています。

Branch
「好き」で安心とつながりを育むサードプレイス。
発達障害や不登校のお子さんとご家族一人ひとりと寄り添い、孤独をなくす居場所を提供しています。
①1対1のメンターサービスとコミュニティサービスが合わさった「Branch home +」②東京代官山になる対面でのメンターサービス「Branch room」を運営しています。
「不登校の親ネット」に支援していただいた方々(一部抜粋)
伊藤誠悟 様
精神科医さわ 様