「子どもの不登校のことで相談をしたいけれど、何をどこに相談すればいいの?」この記事は、そんなお悩みを抱えられている不登校のお子さんの保護者の方々に向けたものです。

インターネットで検索すれば、公的なものから私的なものまでたくさんの相談先がヒットしますが、選択肢が多いからこそ迷ってしまうという方も少なくないのではないでしょうか。

不登校のお子さんを支える保護者のみなさん、一筋縄ではいかない毎日ほんとうにおつかれさまです。筆者もそのひとりで、頭の片隅にはいつも不安と悩みが渦巻いています。

だからこそ、お悩みの相談先に迷うことがさらなる保護者の負担となってしまうことはなるべく避けたいものです。

この記事では、不登校・発達障害の子どもと保護者が集まる、「Branch」オンラインコミュニティでのリアルな声をもとに、相談先の選び方や相談の進め方を解説していきます。

また、子どもと保護者のお悩みや状況別に相談先を整理してまとめましたので、ぜひご参考にしていただければ幸いです。

誰に何を相談する?不登校に関する相談先選びのポイント

不登校について誰かに相談したいとき、保護者の心は不安でいっぱいです。モヤがかかった心を少しでもクリアにしてくれるような相談先が見つかると、それだけで心の安定につながりますよね。

Branchで不登校の相談先についての保護者アンケートを実施したところ、まず最初に学校などの公的機関へ相談された方が多かったのですが、それだけではなかなか先に進まなかった、モヤモヤが晴れなかったという意見もちらほら。

そんなモヤモヤを経験された方々が安心を求めてたどり着いたのは、同じ境遇の方々が集まるイベントやコミュニティです。

地元にある親の会の集まりや、専門家の話を聞けるイベントなどに参加したり、TwitterなどのSNSを利用したり、単なる情報共有だけでなく、お互いの状況や悩みに共感しあえるつながりが、心に安定につながったという声が多く集まりました。

もちろん、公的な支援が必要になる場面もありますが、それと並行して気持ちを共有できる仲間とのつながりを持つことが、長い目で見たときにとても大切です。

さらに、「身近でよりリアルな情報はオフラインで、一般的な幅広い情報はオンラインで集める」など、オフラインとオンラインを使い分けているという意見も印象的でした。

「相談をする」ということ自体にもエネルギーが必要ですから、自分が無理なく続けられる方法を見つけていきたいですね。

 

不登校の子ども本人に関することの相談先

ここでは、不登校のお子さん本人のニーズ(希望)別に整理して、それぞれに対応する相談先をご紹介します。

■学校で学びたい

お子さんに「学校で学びたい」という意思があるとき、無理なくその子のペースで登校したり学習に参加したりできる方法や環境調整について、学校と相談・合意していくことがポイントになります。

別室登校や体育などの好きな授業だけ受けたいなど、まずはお子さんや保護者の希望を伝えてみてください。学校での学習についての相談相手は、以下にリストアップした通り複数の候補が考えられますが、最初はご自分が「話しやすく、信頼できる」と感じる方、「寄り添って一緒に考えてくれそう」と期待できる方に相談するのが良いでしょう。その方に相談しながら、必要に応じて他の関係者・担当者に相談をつないでもらうとスムーズに進みやすくなります。

スクールカウンセラーやソーシャルワーカーなど、学校と保護者の間に立ってニュートラルに対応してくれる専門職の方も頼もしい相談先です。学校の配布物や掲示物に連絡先や在校日が記載されていることが多いので、探してみてください。

・担任の先生
・校長・教頭、学年主任といった管理職
・特別支援教育コーディネーター

・スクールカウンセラー
・スクールソーシャルワーカー

・適応指導教室
・教育委員会の指導主事


■友だちと遊びたい

友だちと遊びたい場合、最近ではオフラインだけでなくオンラインにもさまざまな居場所があります。子どもが自由に過ごせたり、学習サポートもあったりと内容もさまざま。利用料金にも幅がありますので、お子さんの希望やご家庭の状況に合わせてより快適に過ごせる居場所を選んでみてください。

・フリースクール、オルタナティブスクール、サドベリースクールなど
・オンラインコミュニティ
・適応指導教室

 

■好きなことを追求したい

登校は困難でも、好きなことを学ぶ習い事には興味を示すお子さんもいらっしゃるでしょう。例えば、マインクラフトを使ったプログラミング教室や思いっきり体を動かせる体操教室など。その子の興味をそそるような民間の習い事を探してみるのもよさそうです。

お子さんによっては外出や同じ学校のお友だちと出会うことに抵抗があったりすることも考えられますので、となり町まで出向いたり、オンライン教室なども上手に使って初めやすいものからトライしてみてください。

この記事を作成しているBranchでも、「好き」で自信を創り、「好き」で社会とつながるをキーワードに、発達障害・不登校の子ども向けのオンラインコミュニティや、メンターサービス、教室運営などを行っています。共通の趣味を持つ子ども同士の交流や部活動も盛んですので、ご興味のある方はぜひ覗いてみてください。

 

 

 

保護者自身の悩みや疑問についての相談先

次に、保護者自身のニーズ別に整理した相談先もご紹介します。


■同じ境遇の方々と出会いたい

学校とのコミュニケーションの取り方、仕事と子育ての両立など、実際に子どもの不登校を経験した方に相談するとヒントがもらえるかもしれません。例えば、お住まいの地域の「親の会」などは身近でリアルな情報や学校などの具体的な相談ができたりします。この点はオフラインの強みと言えるでしょう。ただ、コミュニティにはそれぞれの特色があるので、ご自身が無理なく繋がっていられるところを選ぶのも大切です。

・親の会
・不登校の保護者のサークル
・フリースクールなどの保護者会
・TwitterやFacebookなどのSNS

Branchオンラインコミュニティでも、毎月テーマを設けて「保護者会」を開催し、経験のシェアや困りごと相談をしています。以下の記事は、その保護者会の様子を伝えるレポート記事のひとつです。
親子や夫婦、周囲との「価値観の違い」にまつわる悩みと対応 - Branch保護者会レポート

 

■専門的な意見にふれたい

不登校の支援や研究を専門とする方々のセミナーや講演会などに参加すると、不登校についての知識や考え方、家庭で実践できる支援方法などを学ぶことができます。また、講演会後に相談会やお茶会などが開催される場合もあるので、講師の方に直接相談できたり、同じ境遇の方とつながりを持てたりすることがあります。

インターネット検索や、SNSでの不登校関連のコミュニティ、自治体の教育センターの掲示物などでイベント情報を探してみてください。

 

■話を聴いてほしい

日々お子さんのためにがんばっておられる保護者の方々も、ときには自分自身のことを聴いて欲しいときはありませんか?解決や共感を求めてではなく、ただ聴いてうなずいてもらうだけで気持ちがスッキリするものです。

話すときのポイントはまず最初に「とにかく聴いてほしい」「解決策を一緒に考えてほしい」など、その時々の希望を相手に伝えることです。すると、「話を聴いてほしかっただけなのに、具体的なアドバイスをされてしまい余計に疲れてしまった」などのすれ違いを防ぐことができます。

我慢がつづくと心身ともに疲弊してしまいます。ぜひ、お子さんだけでなくご自身のことも大切に過ごしてください。

・カウンセリング
・コーチング
・心療内科
・同じ境遇にある保護者の仲間
・自分が信頼できる、話しやすい友人や親族


■子どもの発達についての不安がある

お子さんが学校での生活に困難を感じている場合、発達の凸凹が背景要因にあり、環境とのミスマッチが生じていることも考えられるかもしれません。少しでも気になることがあれば、まずは自治体の発達支援センターに相談してみてください。そこから、必要に応じて発達外来や小児心療内科などの医療機関を紹介してもらうと良いでしょう。他人からは見えないお子さんの不安や困りごとに気づくきっかけになるかもしれません。
心地よい居場所や仲間にいつか繋がる。不登校の相談先は、焦らず、自分の感覚を大事にしながら選び取って
今回実施した、Branchオンラインコミュニティの保護者アンケートで印象的だったのは、「自分の感性や感覚を大事に選び取っていくと、よい出会いがあった」という保護者の方々の言葉です。

たくさんの情報があふれる中、それらに振り回されてしまうこともありますが、長い目でみてお子さんやご自身に合う相談先を選び取っていくことが大切です。そして、その積み重ねがやがては親子の心の安心に繋がるはずです。


不登校・発達障害の子どもと保護者向けのオンラインコミュニティやメンターサービスを実施しているBranchでも、子どもと保護者、それぞれの状況や悩みに応じたさまざまな活動を実施しています。ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
 

 

 

 

 

【プロフィール】
みっちー


ライター。不登校になったふたりの息子とホームスクーリング奮闘中。好きなことはマンガを読むこと、アニメをみること、音楽を聴くこと。