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不登校児の保護者が抱く10の悩みと、その解決策

不登校のお子さんを持つ保護者が集まるBranchオンラインコミュニティでは、日々、不登校に関する数多くの不安や悩みが寄せられ、その解決策について話し合われています。

今回の記事では、過去に話し合われてきた「不登校に関する保護者の悩みと解決策」について抜粋してまとめます。

目次

1. 子どもの居場所がない

やはり学校という場所は、子ども時代においては最も強く機能している居場所であるため、、通わなくなるといきなり「子どもの居場所がなくなってしまった」と感じてしまうものです。

解決策、考え方

不登校の子どもの多くは「話を聞いてほしい」という気持ちを抱いています。学校以外で、安心して話せる居場所やつながりをつくることがポイントです。

  • まずはご家族や親族の方が安心できる居場所になること
  • 次にフリースクール、民間の居場所、オンラインなどでつながれる場所を探す
  • 子どもが第三者の大人とつながれるようにしていくことも大切

なかには、家族に「大丈夫だよ」と言われたり褒められたりしても、不安な子もいます。また、子どもの話の内容や頻度によっては、保護者の方だけで話を聞き続けることが難しい場合もあります。
そういう時には、民間の居場所や第三者の大人を頼ってみてください。。子どもと共通の趣味や話題がある大人など、子どもが話しやすいと思える相手が見つかると良いでしょう。

2. 昼夜逆転により、睡眠不足になる

不登校のお子さんの生活リズムが乱れ、昼夜逆転するという悩みは、本当によく聞くことです。子どもが心配で保護者も眠れなくなり、睡眠不足に陥るという悩みも多く寄せられます。

子どもの昼夜逆転現象は、朝まで起きていることによるパターンと、寝付きが悪いことによるパターンの両方があります。

特に、幼いお子さんの場合(未就学児〜小学校低学年)「遊びに付き合ってほしい」という要望が朝まで続くことも少なくありません。
寝付きが悪いパターンだと、22:00過ぎの、保護者にとって唯一1人で何かできる時間が突然なくなるのが辛いところですね。

解決策、考え方

睡眠不足が続くとホルモンバランスが崩れ、メンタルヘルスにも影響が出てきます。以下のような工夫をしたり、お子さんと話し合ってたりして、親子共になるべくしっかり睡眠時間を取れるようにしてみてください。

  • マッサージ、アロマ(香り)など、身体的にリラックスしやすくなる方法を使って寝かしつけする
  • 好きな肌触りのものや重みのあるものなど、眠りやすい寝具を探して使ってみる
  • 「○時に必ず寝る!」という厳密なルールではなく、「○時〜○時の間に布団に入る」など、少し幅を持たせたルールを導入してみる
  • 家族で抱えきれないときは、リズムを整えるきっかけとして、服薬や入院などの選択を医師に相談する

幼いお子さんの寝付きが悪くて起こしてくる場合の対応はなかなか難しく、Branchの保護者コミュニティでもみなさん悩まれていました。

判断が難しいのですが、「大きくなったら自然となくなる」と思って、我慢するしかない場合もあるかもしれません。子どもが小学校高学年くらいになると「ママ/パパがいないと眠れない」ということはほとんどなくなってきますので、「いつか終わりが来る」という見通しを持っておくと気持ちが楽になるかもしれません。

3. 親の時間がなくなる、行動が制限される

不登校でご自宅にお子さんがいる場合、保護者の行動の多くにお子さんがついてくることになります。特に、不安も大きいお子さんの場合は、一日中つきっきりになることも少なくありません。

関連記事:不登校の子のお母さんは子どもに付きっきり。適切な休息時間を確保するための母子分離について

たとえば料理のために買い物に行かなくちゃいけなくても、お母さんが外出することを子どもが嫌がったりします。電話に出るのさえ嫌がる、ということもあります。

なかなか自分の思う通りに進められないですよね。

解決策、考え方

  • 1.と同様、第三者の大人とつながることが母子分離のきっかけになる
  • 留守番の時間を少しずつ伸ばして、子どもに自信をつける
  • 買物などについてくるかどうか、本人に聞いて意思を確認する
    確認を繰り返すとなかで、だんだんと本人も「ついていかなくていいや」となることがあります。
  • 子どもが一人で打ち込めることを見つけて応援する
    興味関心、好きなこと、お子さんのやりたいことが見つかると、そちらを優先するようになっています。
  • 成長や時間の経過とともに、子どもの方から、親と「一緒にいてもつまらない」という状態になるのを待つ
    特に思春期に近くなると、この傾向は強くなります。
  • 安心材料として、子どもに携帯端末を渡す
    キッズケータイを渡し「ボタンひとつですぐに話せるよ」と伝えると安心する場合があります。 まずは身内からビデオ通話などの練習するのが良いですね。
  • 自宅にいる時でも、別部屋からチャットでやりとりしてみる
    こちらも携帯電話と同じく、距離を置く練習になります。

4. 学習面の不安

不登校の子どもの学習についても、よくお悩みが寄せられます。
学習=自立に直結していると考えて、保護者の方が不安になるのもよく分かります。

一方で、お子さんは学校生活になんらかのしんどさを感じて不登校になっていることがほどんどであるため、短期的には無理して学力を追いすぎず、「心身の休暇期間」だと考えることも大切です。

解決策、考え方

「学校と同じ教科学習を全部順番通りにやらなければいけない」という考えに囚われなければ、不登校の子どもにもたくさんの「学習」のチャンスが広がっています。

  • 「生活や生きていくのに必要な内容は実は一部分」と考えを変えてみる
  • 他のみんなと学び方が違うお子さんもいる、ということを知る
  • 一律に、順番に、内容を網羅していくことが合わない場合もある(無理しても頭に入っていかない)
  • 好きなこと、興味をもったこと、今の生活や身近なことと直結する内容から学んでいく
  • 書くことが苦手な子も多いので、タブレット端末やアプリなども活用してみる
     
  • 遊びの入口から学べる教材もある
    例:タンキュークエスト
  • オンライン学習教材を使ってみる
    例:すらら

5. 友だちと遊ばなくなる

会えない期間が長くなると、以前は仲良かった友だちとも遊ばなくなることがあります。不登校のお子さんに限らず、新型コロナウイルス感染症の影響で、気軽に友達と遊べなくなったという声もとても多いです。

解決策、考え方

  • 民間の居場所やオンラインでの友だちづくりを考えてみる
  • 逆に、学校に行かなくなったことにより、年齢はあまり関係なく、好きなことや趣味で新しいつながりが生まれる可能性もある
    本人のニーズと合うなら、大人や大学生とつながることも良いと思います。
  • 子ども本人がそもそも友達づきあいを望んでいるかどうかを、まず確認する
    お子さん自身が、友達を増やしたり、友達と遊ぶことを今は望んでいない場合もあります。 「気軽に話せる友達」「一緒にゲームする友達」など、自分の過ごし方に合う友達であればほしい、という場合もありますので、どんな友達がいいのかを聞いてみると良いでしょう。 

6. 学校との関わりや先生との相談・交渉方法

学校のプリントが届かなくなったり、行事の予定や週のスケジュールなどが分からなくなる場合があります。
その他にも、学校に行っていない期間の給食費をどうするか、先生とはどう交渉するかなど、学校との関わりにおける不安や課題はよく話題に上がります。

解決策、考え方

  • できるだけ丁寧・具体的に学校側に希望を伝えること。
    不安や不満から、ついつい喧嘩腰になってしまうというお話もよく聞きますが、対立関係になってしまうと、なかなか良い結果につながりません。
  • 要望を資料にまとめた上で、学校と交渉の場を持つ
    「交渉の席には、母親だけでなく父親も同席する」「スーツ着用で!」など、交渉を円滑に進めるためのアドバイスも、オンラインコミュニティ内でよく共有されています。
  • 医師の診断書、意見書や心理士や作業療法士のコメントを書面で提出する
    専門家の意見があると、要望を受け入れてもらいやすくなります。心理検査の結果なども伝えると良いでしょう。
  • サポートブックをつくって渡す
    子どもの特性や困り事、行ってほしい配慮や対応などを具体的にまとめた「サポートブック」をつくって先生にお渡しすると、先生のお子さんへの理解が深まり、サポートを受けやすくなります。

7. 同じ悩みを共有できる保護者とのつながりがつくりにくい

どうしても不登校の子どものいる家庭は全体としては少数派になってしまうので、同じ学校や地域の中で、悩みや話題を共有できる相手が見つかりづらい傾向があります。

なかには、自分以外の家族になかなか相談できないという方、家族や親族の方に「お前の教育のせいで不登校になったんじゃないか」と言われて辛くなってしまったという方もおられます。

解決策、考え方

不登校の子どもとの生活について、共感・相談できる仲間がいると気持ちがグッと楽になりますので、ぜひ以下の方法を参考に探してみてください。最初はご自身も不安が大きく、積極的に動くエネルギーが湧いてこないこともあると思いますが、オンラインをはじめ、無理なく自分のペースでやり取りできる方法も増えてきています。

  • LINEなどでつかながる不登校の親の会や、市区町村などで実施している講演会などに参加する
  • PeatixやFacebookなどのイベントページで「オンライン保護者会・座談会」などを探して参加する。

8. 食事づくりが大変

学校給食がない分、食事をつくる量が増えます。最近はコロナの影響で大人も自宅にいることが増えており、料理の負担は馬鹿にならないですよね。
また、お子さんによっては偏食ゆえの大変さがあり、家族それぞれに合わせて複数の種類を用意しなくてはいけない場合などもあります。

解決策、考え方

  • 子どもにも手伝ってもらう
    親子で一緒のことをすることに喜びを感じるお子さんもいます。また、料理ができることは大人になってからの自立につながるので、子どもが料理を手伝ったり練習したりする機会を、少しずつつくってみると良いですね。
  • ほどよく手抜きする
    他の国などを見渡すと「ランチはりんご一個」というのも珍しくなく、日本は異常なまでに食にこだわる国だと言われることもあります。
    冷凍食品を多用したり、お惣菜を利用して料理しないようにしたり、料理に完璧さを求めすぎないようにするのも手です。

9. きょうだいに関する問題

「学校に行っていないことを妹に言っていない」という声や、「なんでお兄ちゃんはいつも家にいるの?ずるい」と家庭内で言われてしまったり、という声もよく聞きます。
その子自身が癇癪でわーっとなって、妹もそれを見てわーってなって、自分もわーってなってしまって家族中混乱…というエピソードも。

参考:不登校児のきょうだいの子育て・関わり方、どうしてますか?-Branch保護者会レポート

解決策、考え方

  • きょうだい児にわかりやすい伝え方で不登校の理由を説明する

 「つらいことがいっぱいあるから今はお休みしてる」
 「学校にお友達がいないんだ」
 「不安がたくさんあるからだよ」
 「あなたも行きたくないときはお休みしていいんだよ」
このような声かけを参考にしてみてください。

うまく理解が得られると、きょうだい同士で助け合いが起きたり、親が言うよりきょうだいが言うことなら聞き入れてくれたり、といった良い作用が起こることもあります。

  • 家庭以外に頼る場所をつくる
    ときには、保護者が休むことも必要です。祖父母宅、シッター、放課後デイサービスなど、民間サービスに頼ることも選択肢に入れてみてください。

10. 「ちゃんとやれてるかしら?ネグレクトになってないだろうか?」という突然の不安に襲われる

「家にいるようにしてしまってるのは自分の教育、働きかけが悪いんじゃないか?」
「好きにやらせていて、どんどん学校に行っている子と生活が異なっていっているけど大丈夫かのかな?」
などと、つい不安になってしまう方は多いです。

解決策、考え方

  • 子育てで「完璧」を目指さない
    お子さんは、きっと大丈夫です。どうか、完璧を目指さないでください
    学校に行かないと、外に出ないと、勉強できるようにならないと、自立できるようにならないと…と、完璧を目指すとつらくなってしまいます。
    周りを気にしすぎず、その子の今を見ることができるといいですね。
  • 不安も吐露できるつながりをつくる
    7でご紹介した内容を参考に、保護者同士での「横のつながり」をつくってみてください。近しい立場で同じような悩みを持つ保護者でお互いに悩みの吐露ができると良いと思います。

今回は不登校の保護者の方がよくおっしゃる「不登校の悩みあるある」を10個まとめました。

Branchオンラインコミュニティでは、こういった話題も日常的に話し合われています。気になる方はぜひこちらからお問い合わせください。

発達障害や不登校の子の「友だちができる。安心できる居場所」とは?

Branchでも1つの解決策として、不登校・発達障害があるお子さま向けの「学校外で友だちができる」オンラインフリースクールを運営していて、以下のような特徴があります。

  1. 同じように「学校行きたくない」という気持ちを抱え、家族以外の人との関わりが減ってしまった不登校のお子さま達が自分の「好きなこと」をきっかけに安心できる居場所や、友達ができるようなサービス。
  2. NHKや日テレなど多くのメディアにも紹介され、本田秀夫先生との対談や、厚生労働省のイベントの登壇実績もあり、サービス継続率は約95%以上。
  3. 小学校低学年のお子さまはもちろん、どんな子でも楽しく参加できるようにスタッフがお子さま一人ひとりに寄り添ったサポートを徹底。

もっと詳しく知りたい 》

Branchオンラインフリースクールは1ヶ月無料体験ができるので、ご利用を迷われている方は一度お気軽に無料面談予約をお申し込みください。

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 特性に沿ったお子さまのサポート方法をスタッフが一緒に考案します

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ライター/著者プロフイール

中里 祐次のアバター 中里 祐次 代表取締役

Branch代表。早稲田大学卒業後、㈱サイバーエージェント入社。子会社の役員など約7年勤めた後にサイバーエージェントから投資を受ける形で独立。自分の子どもがレゴが好きで、東大レゴ部の方に会いに行った時に目をキラキラさせていたのを見てこのサービスを思いつきました。好きなことは、漫画やアニメを見ること、音楽を聞くこと、サウナ、トレイルランニング、かなり多趣味です。Branchの子どもたちに鍛えられて子どもが好きな遊びはたいていできるようになりました。

会社概要

Company

社名

株式会社WOODY


代表取締役

中里祐次


設立

2013年11月11日


所在地

〒150-0034 東京都渋谷区代官山町9-10 Sodacco 2T02


株主

㈱サイバーエージェント、㈱ウィザス、ANRI、レジェンドパートナーズ、笠原健治氏、乙武洋匡氏、佐藤裕介氏、古川健介氏、中里、その他エンジェル投資家


会社概要

Company

社名

株式会社WOODY


代表取締役

中里祐次


設立

2013年11月11日


所在地

〒150-0034 東京都渋谷区代官山町9-10 Sodacco 2T02


株主

㈱サイバーエージェント、㈱ウィザス、ANRI、レジェンドパートナーズ、笠原健治氏、乙武洋匡氏、佐藤裕介氏、古川健介氏、中里、その他エンジェル投資家


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