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学校が合わなかった息子が「好き」をとことん追求した5年で得た宝物ーフリースクールBranch room体験記

こんにちは。不登校や発達障害のお子さんと保護者さんのための居場所、Branchコミュニティ、保護者ライターのしましまです。
我が家の小学5年生の息子は、小学1年生のころから月に2回、代官山にあるフリースクール「Branch room」に通っています。
Branch roomはメンターさんとマンツーマンで、子どもの「好き」をとことん追及していくことができる場所です。この記事では、そんな息子がBranch roomに通い始めたきっかけや、Branch roomでの様子、活動を通した息子の変化などをお伝えしたいと思います。

目次

息子が自分らしくいられる場所を探してーBranch room利用のきっかけ

息子がBranch roomに通うようになったのは小学校1年生のときです。期待に胸を弾ませて入学した小学校でしたが、そこは息子にとっては苦しいことの連続でした。毎日行き渋り、帰宅後は学校でのストレスから癇癪を起こす息子。自分と周りのペースが合わず周囲から遅れてしまうことに、彼の自尊心はどんどん損なわれていきました。
それでも、好きなことをしているときの息子は、いきいきと目を輝かせていました。
そこで、息子が息子らしくいられる場所を探そう!とサードプレイスを探しはじめ、出会ったのがBranch roomでした。

メンターさんと1対1で「好き」を追求ーBranch roomの活動内容

Branch roomではメンターさんと1対1で好きなことをして過ごします。

通い始めた当初、息子は科学実験や工作など、自分の手で作ることに全力でした。小学校2年生のとき、Branchオンラインコミュニティで大人気だったMinecraft(マインクラフト)に興味を持った息子に、メンターさんがやり方を教えてくれたところ息子はあっという間にMinecraftに夢中になりました。その後息子はゲーム全般に興味を持つようになり、小学校5年生の今ではコンスタントにポケモンのゲームに取り組みながら、その時々の好きなコンテンツの話題などを織り交ぜて、Branch roomでの時間を過ごしています。

息子がこれまでやってきた活動の一部を紹介します。

  • 科学実験、ボードゲーム、カードゲーム、工作、ごっこあそび、動画鑑賞、おやつタイム、カップラーメン作り
  • プログラミング要素のある遊び(トイオ・ドライブ、BLOXELS)
  • ゲーム(Minecraft、ポケモン、星のカービィ、スプラトゥーン)
  • 息子のBranch roomでの遊び=「好き」の対象はどんどん変化していきました。ですが、息子の「そのとき好きなことを目いっぱいやる」という姿勢は決してブレず、メンターさんはそれに全力で寄り添い続けてくれます。

関連記事:発達障害・不登校の子向けのフリースクール「Branch room」(東京都渋谷区代官山)のご紹介

メンター選びのポイント

Branch roomでは「メンター」と呼ばれる大人のスタッフとマンツーマンで好きなことをして過ごします。
メンターは、Branch room担当メンターの中から選びます。

メンターを決めるときのポイントとしては

  • お子さんが安心して過ごせる
  • お子さんと好きなことが共通する
  • お子さんと興味を共有できる

ということを考えて選ぶとマッチング度が高くなると感じています。
ただし、お子さんによっては、興味を深めていくことよりも、まずは安心して過ごせることを最優先にしたほうがいい場合もあるでしょう。お子さんの状態と興味に合わせて、運営スタッフに相談しながら選ぶことをおすすめします。

息子はこれまで、興味の変化に合わせて3人のメンターさんに担当してもらってきました。

  • 科学実験や工作やプログラミング要素のある遊びを担当してくれたメンターさん
  • Minecraftを始めとするゲームの導入部分を担当してくれたメンターさん
  • ゲーム全般が得意なメンターさん

3人目のメンターさんとは、一緒に活動して3年が経とうとしています。息子にとって、保護者ではカバーできない分野の話ができる大切な存在になっています。

息子に起こった数々の変化

息子の「好き」の対象はどんどん変わっていきましたが、Branch roomでの活動やメンターさんとの関わりを通して、息子自身も変わっていきました。

心の安定と回復

通い始めた当時、息子の自尊心はズタボロの状態でしたが、Branch roomでの息子は水を得た魚のようにいきいきと過ごしていました。その理由として大きかったのは次の3つだと考えられます。

1.決まったカリキュラムがないため、主体的に過ごせる

Branch roomにはたくさんのおもちゃや本、実験道具、ゲームなどが用意されています。子どもはその中から自分で、またはメンターさんと相談して好きなものを選び、遊ぶことができます。

2.順番通りや正解を求められないため、ストレスフリー

当時の息子が好きだった遊びは工作や科学実験でした。幼いながらに自分で仮説を立て、証明していく過程を楽しんでいるようでした。メンターさんはもちろん「正解」を知っていますが、決して誘導することなく息子の仮説の実証に協力してくれました。たとえ結果が予想と違っても、その失敗すらも楽しめるようなゆとりがありました。

3.強制や否定がない

Branch roomには「やらなければならないこと」や「やってはいけないこと」はありません(※人や自分を傷つけることはもちろんNGです)。どんなことでもメンターさんが一緒に楽しみ、時々そっと支えてくれます。

息子はすぐにBranch roomの環境とメンターさんに慣れ、自分のペースで過ごしていく中で傷ついた心が少しずつ癒されていったようでした。

ゲームを楽し息子

「好きなこと発見シート」で深まる自己理解

毎回プログラム終了後に、当日のレポートとして「好きなこと発見シート※1」が渡されます。プログラムを通じて見えてくる息子の思考や行動のパターンを、メンターさんと保護者で共有して、息子との関わりに活かしていくなかで、息子の自己理解も深まっていきました。保護者である私と、本人である息子が、息子という人間を理解する上で、大きな手掛かりとなったものが次の2つでした。

※1「好きなこと発見シート」とはBranch room利用当日に行ったことや、そのときのお子さんの様子を、お子さん自身の認知や思考の特性に着目しながら記載したレポートです。
詳しくはこちら 発達障害・不登校の子向けのフリースクール「Branch room」(東京都渋谷区代官山) | Branch (branchkids.jp)

お手本があると安心できる

一見、息子は興味の赴くまま物事に着手するタイプに見えます。でも実際には、他の人のお手本を見てからの方が、見通しがたつため安心して取り組めるタイプだったようです。これは、何度かBranch roomを利用するうちにメンターさんが気付いて「好きなこと発見シート」で伝えてくださったことです。「順番」や「正解」があることも単に苦手だったわけではなく、息子自身の目的意識と適切で丁寧な関わりがあれば、それらは安心要素に変わりました。失敗することが減り、自ずと成功体験も増えました。例えばマイクラで建築をする際に、YouTubeでお手本となる動画を見てから、自分なりの解釈で取り組むというような流れが生まれました。

自分の気持ちの言語化が進む

当時、息子自身も保護者も一番消耗していたのが息子の癇癪でした。自己理解の深まりは、気持ちの言語化も促したようで、自分が癇癪を起こしそうになるパターンや、気持ちのバロメータを言葉で伝えてくれるようになりました。

  • 「それ以上言わないで、パニックになるから」
  • 「いやだからもうやめる」
  • 「これ以上やるとパニックになるから今日はここまでにしておく」

気持ちの言語化ができるようになるにつれ、日常生活でも癇癪を少しずつ回避できるようになっていきました。
※下記の記事も併せてどうぞ

関連記事:「ぼくはすごく悲しいんだよ」癇癪を起こしていた小学生の息子が、言葉で気持ちを表現できるようになるまで

ありのままの自分を認める「自己肯定感」

息子は「失敗」が大の苦手でした。親がどんなに「大丈夫だよ」「失敗してもいいんだよ」と声をかけても、息子は失敗する自分を認めることができませんでした。ですが、メンターさんからの励ましと肯定の言葉は、すんなりと息子の心に届くようでした。
メンターさんは息子にとって憧れの存在であり、同時に一緒に好きなことに取り組む頼れる仲間でもあります。そんな人からの今の自分を肯定してくれる言葉は、息子にとって大きな説得力があったようでした。

メンターさんからの

「大丈夫だよ」
「まぁ、そんなこともあるよ」
「でも今回はここまでできたね」
「オレもよく失敗するよ」
「くやしいね」

という声かけを受けて、いつの間にか息子の口からも、普段の生活で

「でも今日はここまでできた」
「まぁそういうこともあるよね」

という言葉が出てくるようになってきました。

「自分を肯定する」「ありのままの自分を認める」ことは大人にとっても難しいことで、一朝一夕ではできません。ですが、小さな「これで大丈夫」は確実に積み重なり、息子の「自己肯定感」に繋がっていきました。

メンターさんと過ごす息子
メンターさんと過ごす息子

「楽しい」から生まれる意欲と挑戦する気持ち

息子にはBranch roomに通うなかで、やりたいことがどんどん増えていきました。
それは「YouTuberになること」や「ゲームをクリアすること」や「好きなキャラクターについて満足するまで話すこと」だったりします。そしてそれらを実現するための課題に、メンターさんが一緒に取り組んでくださっています。YouTubeの動画を見て予習をしたり、話のネタを仕入れたり、どうやったらメンターさんによく伝わるか話し方を考えたり。

  1. 楽しいから「やってみよう」という意欲がわく
  2. 調べ、計画を立てる
  3. メンターさんに伝える
  4. 挑戦してみる

「楽しい」という純粋な気持ちが原動力となり、それが息子の意欲と挑戦を生む循環を作っています。

息子にとってのBranch room

息子にインタビュー

現在Branch roomに通って5年目の息子にBranchのことをどう思っているのか聞いてみました。

Q「Branch roomについてどう思いますか?」

息子

A「『人生3大たいせつなもの』のうちのひとつです!」
1 家族・友達
2 ゲーム・YouTube
3 Branch room

Q「Branch roomのどんなところがいいと思いますか?」

息子

A「1対1だからメンターさんが寄り添ってくれて、かなり楽しめる場所だからです。とにかく自由」

Q「Branchオンラインコミュニティについてはどう思いますか?」

息子

A「いやー、いいですねぇ。気の合う友達と話したりするのが楽しいです」

思いがけない副産物

息子が息子らしくいられる場所を保障したいという思いで通い始めたBranch roomでしたが、思わぬ副産物もありました。

リアルの友だちができた

息子は集団があまり得意ではありません。友だちが欲しい気持ちはあるものの、どうやってコミュニケーションをとっていいかわからない様子でした。ですがあるとき、ひょんなことからBranch roomでやったマイクラの話で近所のお子さんと意気投合し、それを機に休日に遊ぶほどの仲良しになりました。

ひとりで電車に乗れるようになった

Branch roomに通い始めて4年目に入ったころ、息子から「Branch roomにひとりで行ってみようかな」という言葉が出ました。自宅からBranch roomまでは徒歩と電車でちょうど1時間かかります。乗り換えはありませんが、各駅停車と急行電車が入り乱れる路線です。親はドキドキでしたが、いつかこんな日がきたらいいとずっと思っていたのも事実。意を決して送り出しました。晴れて、Branch roomへの通所が、息子にとって人生初の一人での電車を使った外出経験となったのでした。そのうち、こんなことも当たり前になるのかなと、保護者としては嬉しさ半分、寂しさ半分の複雑な気持ちです。

自己管理は完璧@Branch roomのある日

持ち物、身支度、時間の管理などなど日常生活の課題が多い息子。普段はアラームも親の声かけも耳に届かないこともしばしばですが、Branch roomのある日だけは諸々完璧です。
「あと5分だよ!」と逆に保護者が出発を急かされることも。「好き」の力の大きさを感じずにはいられません。

担当メンターさんから一言 

今回、息子のメンターさんからメッセージを頂きました。

中里さん

もともとDくんは好奇心が旺盛で、人との距離も近い子でした。最初から「この好奇心とキラキラした目が失われないようにできれば大丈夫だな」と思っていました。実際、今なお好奇心がぐんぐん膨らんでいて、キラキラした目とポジティブマインドを持つ素敵な子(青年になりつつある)に成長しています。「変化」というと、人と遊ぶのが上手になったなぁとか、モノマネが上手だなぁとか、一つ一つのポイントが思い浮かびます。ただ、どちらかというとDくんの場合は、もともと持っていた素敵なものが「進化」した感じに思います。これからも周りに優しく、楽しげで、キラキラしたまま大きくなってね。

大脇さん

私と遊んでいるときは「自分はこうしたい」という意見や要望をしっかりと伝えることができるようになっており、それができるようになったことでモヤモヤを抱えて苛立ったり不快になったりすることが減っているのではないかなと思いました!Branch room以外でも、オンラインコミュニティで他の子との接し方が上手くなってきたと思います。以前よりも周りの人が作っているものにも目を向けられるようになったり、すごいと思ったらそれを素直に「すごい!」と褒めたりできるようになったのは良い変化かなと思います!またこれには感情のコントロールが上手くなってきていることも関係していると感じます。

保護者から見たBranch roomのいいところ

保護者目線で見たBranch roomの良さです。

  • 息子が息子らしくいられることが保障されている
  • 保護者でも学校の先生でもない第3者との信頼関係が築ける
  • 福祉サービスではないからこそ、職業やバックグラウンドがさまざまな人との出会いがあり、社会に向けて開けている

個人的には福祉サービスではないことの良さを強く実感しています。

メンターさんは福祉や子どもと関わることを仕事にしている方ばかりではなく、別の分野のプロフェッショナルの方が多いです。色々な職業やバックグラウンドを持つ大人のメンターさんと子どもが「好き」を通じて繋がることで、子どもは同時に社会とも繋がっていきます。多様な人がありのままの子どもを受け止め理解してくれること、それはありのままの子どもが社会に受け入れられることでもあります。それが保護者としては実はとても嬉しいのです。

おわりに

Branch roomで何をするか、どう過ごすかは子ども一人ひとりの自由です。好きなことをとことん突き詰めていくお子さんもいれば、息子のように色々なことをやりながら、そこで過ごすこと自体を楽しむお子さんもいるでしょう。

どんなことをしていても、

  • 安心する場所で過ごす
  • 好きなことが思い切りできる
  • 常に寄り添ってくれる人がいる

簡単そうで実は難しいことですが、それがBranch roomにはあり、その中で息子は将来生きていくための土台を作っているのだろうと思います。
Branchのコンセプトである「好き」を軸に繋がった大人(メンター)との間に築く信頼関係は、同時に子どもにとって社会に繋がる入口にもなります。

社会には大変なことがたくさんあります。それは定型発達だろうと凸凹が大きかろうと、毎日学校に行っていようと不登校だろうと変わりません。
でもその入り口に、信頼できる人がいるということは大きな安心感となり、その子自身の支えになるはずです。
「次はBranch roomで何しようかな」という息子の言葉に、今日もまた一歩彼が社会へ踏み出していくような頼もしさと、社会に対する基本的な信頼が芽生えていることを感じて、保護者である私は嬉しくなるのです。

発達障害や不登校の子の「友だちができる。安心できる居場所」とは?

Branchでも1つの解決策として、不登校・発達障害があるお子さま向けの「学校外で友だちができる」Branchコミュニティを運営していて、以下のような特徴があります。

  1. 同じように「学校行きたくない」という気持ちを抱え、家族以外の人との関わりが減ってしまった不登校のお子さま達が自分の「好きなこと」をきっかけに安心できる居場所や、友達ができるようなサービス。
  2. NHKや日テレなど多くのメディアにも紹介され、本田秀夫先生との対談や、厚生労働省のイベントの登壇実績もあり、サービス継続率は約95%以上。
  3. 小学校低学年のお子さまはもちろん、どんな子でも楽しく参加できるようにスタッフがお子さま一人ひとりに寄り添ったサポートを徹底。

もっと詳しく知りたい 》

Branchコミュニティは1ヶ月無料体験ができるので、ご利用を迷われている方は一度お気軽に無料面談予約をお申し込みください。

「学校外で友だちができる」Branchコミュニティ

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不登校・発達障害がある子向け

Branchコミュニティ

Branchで解決できること

 研修を受け、発達障害の特性にも理解があるスタッフが献身的にサポート

 自分の「好き」から 遊べるイベントが盛り沢山

 特性に沿ったお子さまのサポート方法をスタッフが一緒に考案します

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ライター/著者プロフイール

保護者ライター。
息子が自分らしくいられる場所を探してBranch roomに辿り着き、小1から利用中。
電車は好き!でも自分がレールの上を走るのは大キライ!な息子と、レールからはみ出すことが苦手な母。息子に引っ張られ踏み出したレールの外には新しい世界が広がっていました。
子どもも親も、互いに笑って自分の人生を生きていかれる道を模索しています。
猫と暮らすのが積年の夢。

会社概要

Company

社名

株式会社WOODY


代表取締役

中里祐次


設立

2013年11月11日


所在地

〒150-0034 東京都渋谷区代官山町9-10 Sodacco 2T02


株主

㈱サイバーエージェント、㈱ウィザス、ANRI、レジェンドパートナーズ、笠原健治氏、乙武洋匡氏、佐藤裕介氏、古川健介氏、中里、その他エンジェル投資家


会社概要

Company

社名

株式会社WOODY


代表取締役

中里祐次


設立

2013年11月11日


所在地

〒150-0034 東京都渋谷区代官山町9-10 Sodacco 2T02


株主

㈱サイバーエージェント、㈱ウィザス、ANRI、レジェンドパートナーズ、笠原健治氏、乙武洋匡氏、佐藤裕介氏、古川健介氏、中里、その他エンジェル投資家


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