
※本記事に登場するお名前は、プライバシー保護のため仮名を使用しています。
こんにちは。不登校や発達障害のお子さんと保護者さんのための居場所、Branch(ブランチ)です。
「学校に行かない時間、家でただゲームをしているだけでいいのだろうか」 「生活リズムが崩れて、何もできない子になってしまうのではないか」
不登校のお子さんを持つ保護者の方から、こうした不安な声をよく耳にします。しかし、学校という枠組みを外したとき、子どもたちは自分なりのペースで驚くような「生きる力」を発揮することがあります。
今回ご紹介するのは、読み書きの苦手さ(学習障害の傾向)を持つ小学4年生、リクくん(仮名)と、お母様のユミさん(仮名)のエピソードです。 大好きなことに没頭できる環境と、安心できる家庭の中で、彼がどのように「自律」し、周囲への「優しさ」を育んでいったのか。その変化をお伝えします。
読み書きの苦手さ、学校への行き渋りからの「解放」
リクくんは小学1年生の頃から行き渋りがあり、読み書きの習得がゆっくりだったことから、周囲には「読字障害(ディスレクシア)ではないか?」と言われてきました。 通常学級と特別支援教室を行き来しながら頑張ってきましたが、4年生でのクラス替えや担任の先生の交代を機に環境が合わなくなり、「学校へ行く意味が見出せない」と、自宅で過ごすことを選びました。
当初は勉強の遅れや将来への不安もありましたが、無理に登校を促すことをやめ、家を「安心できる基地」にしたことで、リクくんの様子に大きな変化が表れ始めました。
「朝4時に自分で起きる」好きが生んだ自己管理能力
リクくんの生活の中心にあるのは、『Minecraft(マイクラ)』や『Roblox(ロブロックス)』や『Fortnite(フォートナイト)』などのゲームです。 実は今、彼はこのゲームを通じて驚くべき「自己管理能力」を見せています。
海外のイベントに参加するため、開催時間がなんと日本時間の「早朝4時」になることがあるのです。
ユミさん: 「以前は私が起こさないと起きられなかったんですが、最近は自分でアラームをかけて、朝3時50分に起きて参加するようになったんです(笑)。 学校の時間割には全く興味を示さなかったのに、Branch(ブランチ)のイベントやゲームの大会に関しては、アプリを見て『明日の11時からマイクラだから』と、自分でスケジュールを把握して動いています」
「やらされる勉強」では身につかなかった時間管理のスキルが、「やりたいこと」を追求する中で自然と獲得されていました。 イベントが終わればまた眠ることもありますが、目的のために自分で時間を調整し、実行する力は、間違いなく彼の大きな成長です。
家事も筋トレも。「ママを助けたい」から始まった自立
生活面での変化は、ゲームの中だけではありません。家庭内でも、リクくんは頼もしい「パートナー」へと成長していました。
お母様が仕事や家事で忙しくしている姿を見て、リクくんは自ら家事に参加するようになったといいます。
ユミさん: 「『ママが困っていたから助けようと思って』と言って、自分でお湯を沸かしてカップラーメンを作ったり、食べ終わった食器を片付けてテーブルをアルコールで拭いたりしてくれるようになりました。 YouTubeの料理動画を見て『茶碗蒸しを作りたい』と挑戦したり、私が野菜を切っていると『やりたい』と手伝ってくれたり。自分から進んでやってくれるんです」
さらにユニークなのが「筋トレ」のエピソードです。 久しぶりに友人の家に遊びに行った際、そこにいた小さな赤ちゃんを抱っこしたリクくん。「抱っこってこんなに疲れるんだ」と驚き、「お母さんって大変なんだね」と実感したそうです。
そこから「体力をつけなきゃ」と、家にあったダンベルで筋トレを開始。 「誰かのために強くなりたい」「お母さんを助けたい」という思いやりが、具体的な行動へと繋がっています。
外の世界へ広がる興味と、友達との絆
家でエネルギーを蓄えたリクくんは、少しずつ外の世界へも興味を向け始めています。
Branch(ブランチ)のオンラインコミュニティでは、自分から「マイクラやりませんか?」とチャットで誘ったり、ボイスチャットで積極的に交流したりするように。 リアルな生活でも、以前は嫌がっていた外出を自らするようになり、友人の家まで一人で歩いて遊びに行くことも増えました。
ユミさん: 「友達と遊んで、泥だらけになって帰ってきたときは嬉しかったですね。ゲーム仲間の友達に対して『俺たち兄弟になりたい』なんて言うほど、人との繋がりを大切にしています」
まとめ
学校に行かなくなり、家で好きなことに没頭する日々。一見すると「止まっている」ように見えるその時間は、リクくんにとって、自分自身を取り戻し、次へのエネルギーを溜めるための大切な時間でした。
- 目的のために自分で時間を管理する力
- 家族を思いやり、家事を担う生活力
- 他者の大変さに気づき、自分を鍛えようとする向上心
これらは全て、誰かに強制されたわけではなく、リクくん自身の内側から湧き出てきたものです。 「学校」という場所が合わなくても、安心できる環境と夢中になれるものがあれば、子どもは確実に成長していきます。
Branch(ブランチ)では、これからもリクくんの「好き」と、その先にある自立を応援し続けていきます。
発達障害や不登校の子の「友だちができる。安心できる居場所」とは?
Branchでも1つの解決策として、不登校・発達障害があるお子さま向けの「学校外で友だちができる」Branchコミュニティを運営していて、以下のような特徴があります。
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