オンライン授業、リモートワーク、ウェブセミナーなど、PCやスマートフォン上で「学び」「働き」「対話」するハードルが、一気に下がった2020年。

では子どものやりたいこと、例えば「遊び」はどうでしょうか。オンラインでは、できることが制限されてしまう?

今回お話を伺ったのは、小学校2年生Cくん(仮名)のお母さまのSさん(仮名)。

Cくんは通常のBranch roomに加え、一時期はオンラインプログラムも利用されていました。

両方を受けられた今、両者の違いや、オンラインプログラムの内容、Branchのサービスに感じていることをお聞きしました。


ーーBranch roomに通い始めたきっかけを教えて下さい。

 きっかけは、偶然読んだBranch代表の中里さんの記事(※1)でした。

当時息子が通っていた幼稚園が、子どもの「いま、ここ」に寄り添い、子どもが子どもであることをサポートしてくれる園だったんです。

それだけに、小学校とのギャップに不安がありました。就学後、幼稚園の代わりになる場を探していた時に出会ったのが、Branchのビジョン「好きで自信を創り、好きで社会とつながる」です。
体験プログラムを受け、小学校1年生の8月から利用を始めました。

(※1)LITALICO発達ナビに掲載された記事 https://h-navi.jp/column/article/35027328


ーーBranchを利用されているお子さんは、好きなことがはっきりしていたり、好きを突きつめていくタイプのお子さんが多い印象を持たれていたのですよね。サービスを受けていく中で、印象は変わりましたか?

 はい。中里さんとお話したりサービスを利用していく中で、息子のように好きなものが色々あるタイプは、一つの“好き”をみつけたり深める以上に、好きなことで自己肯定感を上げていくことが大事、と思うようになりました。

特に今、そこを目的としてBranch roomの個別プログラム(※2)を利用しています。

(※2)お子さんに合わせてカスタマイズをしながら”好き”を見つけたり、一緒に”好き”を育むプログラム。

Branch roomの個別プログラム風景


 

ーーCくんは、好きなことが色々あるんですね。

 もともととても気が散りやすいのですが、それと一緒で、好きなものや興味の対象がどんどん変わっていくんです。私もついていききれないくらい。
今はヒーローにハマっています。


ーー外出自粛期間中は、Branch roomのプログラムをオンラインで受けられていました。初めての試みでしたが、不安はありましたか?

 いつもお世話になっている河野さんから、オンラインでサービスを利用しているのは、ゲームが好きだったり、やりたいことがはっきりしているお子さんが多いと聞いていたんです。

一方息子は、Branch roomで目についたものや、その時にやりたいもので遊ぶことが多いので、オンライン向きではないのかもしれないと思っていました。

外出自粛期間がどれくらい続くかわからない中で、私達家族からBranch roomがなくなると考えたとき、改めて存在の大きさを感じました。

河野さんに何かできることはないかご相談したら、「工作」「戦いごっこ」「お家探検」「家でやっている遊びの紹介」「好きな動画を一緒に観る」などを提案してくださったので、安心してオンラインプログラムに臨めました。

 

オンラインでもBranch roomと同じことができる。「おやつタイム」

ーーオンラインプログラムでは、具体的にどのようなことをしていたのでしょうか。

 普段のBranch roomでは、まず「おやつタイム」から始まります。
息子が好きなおやつを持っていき、それを河野さんと一緒に食べる時間は恒例になっています。
スーパーでお菓子を選ぶところから、息子は楽しみにしているんです。

オンラインでは一緒に食べるだけではなく、自然に「おやつ紹介」へ変わりました。

息子は特別な日に飲むことにしている炭酸飲料を、河野さんは好きなお菓子を紹介し合う時間。とても楽しんでいました。

河野さんのお気に入り、パンケーキタワー

 

常識にとらわれず、子どもの”やりたい”をバックアップする。オンラインでもできる「戦いごっこ」

ーーおやつ紹介のあとは?
 
 いつも通り、戦いごっこをやった日もありました。


ーーどうやるんですか?

 息子は、今ハマっている「機動戦士ガンダムΖΖ」の武器を用意して、河野さんもペットボトルで武器を作ってきてくださって。お互いに武器を合わせることはできないけれど、画面越しに「とりゃー!」とやっていました。

私だったら、「戦いごっこだったら対面のほうがクオリティ高くあそべるはず」という思い込みから、他の遊びを提案してしまう気がするんです。

でも河野さんは、その時の息子の気持ちに寄り添うことを、一番大事にしてくださっています。
河野さんの対応力と懐の深さを、改めて感じました。

 

「一緒にアニメを観る」過程で、人と感情を共有する。その実感から親密さが生まれる。

 他にも、一緒にアニメを観た日もありました。

家で息子がテレビを見ている時、私は家事などをしていて、一緒に見れないこともあります。
息子はそういう時でも、自分が楽しいと思ったことを、私にわざわざ伝えに来てくれるんですよね。人と喜びを共有するのが、嬉しいのだと思います。
それをオンラインで河野さんと体感できて、とても喜んでいました。

珍しく「まだ一緒に観たい」と大泣きした日もあったのですが、その時の河野さんの声掛けが、とても嬉しかったのをよく覚えています。

大泣きする息子に、「Cくんが終わりたくないくらい楽しんでくれて、私は本当に嬉しいんだよ」と伝えてくださって。

それを聞いたときに、息子の目の色がピカンと変わって。気持ちと気持ちが通じ合ったのを強く感じました。これはオンラインならではというか。

対面で同じ空間にいたほうが親密な気がしますが、オンラインで、できることが限られているからこその親密さがあったように思います。

 

居場所は、オンラインでも機能すると気づけた。


ーー通常のプログラムとオンラインプログラム、なにか違いはありましたか?

 通常はBranch roomにお邪魔している感覚ですが、オンラインでは、自宅にお招きしているような雰囲気がありました。

息子のように好きなことが特化していなくても、子供の居場所としてのBranch roomが、オンラインでも機能する。

それを体感できたのは、大きな収穫でした。

 

理想に近づく「意欲」の火種を燃やし続けてくれるのが、Branch room。


ーーBranch room以外に習い事などはされていますか?

 スイミングに通ったことがあります。1年生の終わり頃には、勉強が得意になりたいからと、少しだけくもんに通いました。


ーー勉強が得意になりたいと思ったのは、Cくんの中でなにかあったのでしょうか。

 私も夫も、勉強ができたほうがいいとはあまり言わないようにしているのですが。
たぶん、「自分の理想像」があるのだと思います。

なんでもテキパキ要領よくできて、先生にも褒められる。そういうのがかっこいい自分。
だけど実際は、そうありたいのに気が散ってしまい、みんなと同じスピードでできない。いつも自分だけ遅れてしまう。

くもんをやれば、勉強ができてかっこいい自分に近づけると思ったのかもしれません。


ーーそこで、自分なんか...とはならずに、自身のことを客観的に認知して、理想と現実のギャップを埋めようとするんですね。

 でもね、「ぼくなんか」「全部ぼくのせいだ」と、自分を責めてしまうこともあるんですよ。

それでも息子のいいところは、自分が好きだな・良いなと思ったものに対して、臆さず飛び込んでいくところなんですよね。

諦めも早いけれど、それもいいかなと思っていて。
理想像を目指す気持ちを持ち続けられるのは、とても大事だと思うんです。

理想と現実のギャップがあるからこそ芽生える、彼のメラメラした気持ちの火種は絶対に消してはいけないし、強く燃やしていくために、Branch roomの力もいっぱいお借りしたいと思っています。

どうしたって、家庭だけでは無理なので。


Branch roomが親子にとって安心できるサードプレイスになり得ているのは、社会に向かって”開けている”から。

ーー利用を始めてから、もうすぐ1年が経ちます。Cくんに、何か変化はありましたか?

 癇癪が減りました。
息子は楽しいことをした後でも、疲れるとイライラした気分になりやすいのですが、不思議なことに、Branch roomから帰って来るとその後がスムーズなんです。

Branch roomは、息子が息子らしくいることが保証されている場。安心し、信頼して通えているからこその変化なのかなと思っています。

 

ーーお母さんご自身に、何か気づきなどがありましたら教えて下さい。

 子育てって、大変ですよね。息子は一人っ子ですが、それでも色々あるわけです。

特に小学校に行き始めて、自分が他の子とちょっと違うかもしれないと気づいたみたいで。
まわりと同じように動くことを求められる機会が増える中で、宿題のようにやらないといけないことも出てきて、苦しい時間が多い様子です。

そうすると、親も先が見えない気持ちになってしまうことがあるのですが、Branch roomに通っていることで、安心できるんです。

 代表の中里さんの多様な経歴によるものだと思いますが、Branch roomは、社会に向けて”開けている”場所だと私は感じていて。そこは、今まで受けた療育や放課後等デイとも全然違う。

自分が子どもの頃を考えると、育った地域の価値観を息苦しく感じながら、家庭や学校を中心とした狭い社会の中にいた気がします。

それ故に、子どもの育ちに寄り添ってあげたい、良さを伸ばしてあげたいと思いつつも、小さな大人を子どもに求めてしまうことがあって。
ちゃんとしてほしい、お行儀よくしてほしい。そういう理想を求めてしまうところが、どうしてもあるんです。

でもBranch roomには、「あなたはあなたのままでいい」という大前提がある。
教え導くのではなく、子どもをありのまま受け入れて、共に育とうとしてくれるところが、本当に素晴らしいと思っています。

私達夫婦が、価値観をアップデートしながら、子どもに対しておおらかな気持ちで向き合えているのは、Branch roomのおかげです。
 

 

 

Branchではお子さまの「好き」や得意を伸ばすサービスを提供しています
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ライター:芹田枝里さん