こんにちは。不登校や発達障害のお子さんと保護者さんのための居場所、Branchです。
「話しかけただけなのに、急に大きな声で『うるさい』と言われた」
不登校の子どもと日々一緒に過ごす中で、こうした経験をされた保護者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、親子の関係を崩さず、互いに心地よく過ごすための「話しかけ方の工夫」や「伝え方のアイデア」について、Branchのラジオで語られた具体的な実践例をもとにご紹介します。
メンターや友だちと、安心して「好き」を楽しめる、学校外の居場所。
Branchは、信頼できる大人のメンターと、学校外の友だちと、安心してつながれるオンラインの居場所です。
不登校や発達障害の子どもたちが「好きなこと」を通じて自信がつき、社会とつながることを目指しています。
\メンター2回&詳細なレポートが無料 /
話しかけるタイミング、間違っていませんか?
子どもの集中を妨げるタイミングは避けよう
子どもに声をかけたら、「うるさい!」と大声で返された…。
でも、もしかするとその時、子どもは何かに集中していたのかもしれません。
たとえばこんなタイミング、思い当たりませんか?

- ゲームの大事な局面で、緊張感の高まる場面
- 好きな動画やマンガの世界に没頭している時
- 創作など、夢中になって作業している途中
- 誰かとチャットや通話をしている時
こうした瞬間に声をかけると、子どもにとっては“邪魔された”と感じてしまうことがあります。
「自分ならどうか」を考える
親の立場でも、何かに没頭している時に話しかけられると、いら立ちを感じることはありますよね。
子どもの気持ちも同じと考え、まずは様子を見て、「今、話しかけても大丈夫かな?」と一呼吸おいてみてください。
そうした小さな気づかいが、親子の関係をおだやかにしてくれます。
コミュニケーションの形を変えてみる

LINEやDiscordなど、ツールでのやりとりも有効
同じ家にいても、声ではなくLINEなどを使って連絡を取る家庭もあります。
文字で伝えることで、声をかけるよりもお互いにストレスが減った、という声がありました。
会話の前に「話していいか」聞く
「今、話しかけていいかな?」「5分くらい話す時間はとれる?」など、子どもの都合を確認してから本題に入るスタイルも効果的です。
「今は無理」と言われた場合は「じゃあ後でね」「OKになったら教えてね」などと伝え、無理に会話を押し通さないことで、子供との信頼関係が築けます。
ルールではなく「話し合い」で決める
親の都合でなく、本人のペースに寄り添って
「ご飯だから来て」「今日の夕飯、何がいい?」など、つい親のタイミングで声をかけていませんか?
その声掛け、子どもは一方的に感じるかもしれません。
たとえば「何時ごろなら声をかけていい?」「どんなふうに伝えたらイヤじゃないかな?」などと事前に話し合い、
子供のリズムに合わせることで、不要な衝突を防げます。
スケジュールを見える形に
スケジュールは、タイマーや予定表などを使って視覚的に提示することで、わかりやすくなります。
特に発達特性のあるお子さんにとっては、先の予定が「見える」ことが安心感にもつながります。
約束が守れないときの工夫
怒るよりも、支援ツールを使おう

子どもが決めた時間を守れなかったとしても、感情的に叱るのではなく、支援ツールを使った工夫で対応しましょう。
たとえば壁掛けのカレンダーや、大きな時計や、予定表を見やすい場所に置くなど、視覚的な支援が役に立ちます。
Discordなどのbotや、カレンダーアプリの通知機能などで「18時になったらご飯だよ」と通知するよう設定するなど、デジタルツールを活用したサポートも一案です。
お子さんがいつも使用しているツールを使うことで、伝えたいメッセージが届きやすくなるでしょう。
本人が守れる範囲でルールを再設定
「約束を決めたのに、また守ってくれなかった…」そんな場面が続くと、親としてはがっかりしたり、つい叱りたくなってしまいますよね。
でも、そもそもそのルールは、子どもにとって無理のない内容だったでしょうか?
大事なのは、「できない約束」ではなく、「できそうな約束」を一緒に考えることです。
本人が「この時間なら大丈夫」「このルールなら守れそう」と思えるラインに合わせて再設定していくことで、ルールは機能するものになっていきます。
“シェアハウスの住人同士”のスタンスで
距離感を見直すことで変わる関係

「親だからこうしなきゃ」「子どもなんだからこうあるべき」—そんな思い込みを少しゆるめて、ひとつ屋根の下で暮らす“シェアハウスの住人同士”のような感覚で接してみませんか?
シェアハウスの住人に対して、相手の生活リズムや空気を読んで声をかけるように、子どもに対しても「同じ空間を共有している相手として、どう気持ちよく過ごせるか」を意識してみる、
そんなスタンスが、子どもの心を開くきっかけになるかもしれません。
「一緒に気持ちよく過ごす」ための対話を
不登校の子どもと毎日を過ごしていると、つい「親としてどうすべきか」と考えてしまいがちです。
けれど、子どもは、「親に管理される」のではなく、「一緒に暮らす相手として尊重される」ことが、何よりの安心につながることもあります。
特に、子供扱いされたくない年齢や時期のお子さんには、対等な人間同士として接することが大事です。
そして、「どうしたらお互い気持ちよく過ごせるか」を一緒に考える機会を持つことで、親子関係が少しずつ穏やかなものになっていくでしょう。
おわりに:子どものペースを尊重する“声かけ”を
子どものためを思って声をかけたのに、反応が冷たかったり、拒まれたりすると、親としてはやるせない気持ちになりますよね。
でも、子どもが不機嫌になるのは、あなたを拒絶しているからではなく、自分のリズムを大事にしたいだけなのかもしれません。
声をかける時、お子さんのペースを少しだけ意識してみてください。
焦らず、押し付けず、子どものペースに寄り添うこと。それが、言葉が届くためのいちばんの近道かもしれません。
不登校中の子どもとの過ごし方についての関連記事



Podcastの紹介
この記事は、こちらのPodcastの内容を元に制作しました。ぜひ音声でもお聴きください
パーソナリティの紹介
たこやき

不登校経験を持つ息子と娘がいます。Branchでは利用者でもあり、運営のお手伝いもしています。特性豊かな我が子たちと日々過ごす中で、今まで多くの方々に助けていただきました。Branchで絶賛恩返し中です!ゲーム、音楽、マンガ、時代小説、ラジオ好き。
中里 祐次

早稲田大学卒業後、㈱サイバーエージェント入社。子会社の役員など約7年勤めた後にサイバーエージェントから投資を受ける形で独立。自分の子どもがレゴが好きで、東大レゴ部の方に会いに行った時に目をキラキラさせていたのを見てこのサービスを思いつきました。好きなことは、漫画やアニメを見ること、音楽を聞くこと、サウナ、トレイルランニング、かなり多趣味です。
わっきー

様々な組織を通じて「ひとり親家庭や低所得家庭の子供達の学習支援/ソーシャルスキルトレーニング/サッカー部の外部コーチ/定時制高校・通信制高校の生徒のキャリア相談」などの活動を行う。「好き」というものは圧倒的に人を変化・成長させるものだと思っており、Branchでは全力で「好き」への向き合い方を子供・親御様と一緒に考える役割を担っております。どんなジャンルでも子供の「好き」にはアンテナを飛ばせます。好きなものはゲームとゾンビ。
「好き」で安心とつながりを育むサードプレイス
この記事を書いているBranchは、不登校・発達障害のお子さま向けのオンラインサービス「Branch home+」を運営しており、以下の特徴があります。
- 子どもが安心できるメンターと、1対1で好きなことを好きなだけ楽しむ「好きなことプログラム」
- オンラインツールをつかった、学校外で友だちができるコミュニティサービス「好きなことコミュニティ」
- NHKや日テレなど多くのメディアにも紹介され、本田秀夫先生との対談や、厚生労働省のイベントの登壇実績もある。
Branch home+は無料体験ができるので、ご利用を迷われている方は一度お気軽にお申し込みください。
また、不登校や発達障害に関する情報を日々シェアしているLINEも運営しております。こちらも無料ですので、よろしければご登録ください。