こんにちは。不登校や発達障害のお子さんと保護者さんのための居場所、Branchです。
発達障害や不登校の課題に直面したとき、保護者様は「この子の将来はどうなってしまうのだろう」「もっとうまく育てられたのではないか」と深く悩まれることと思います。
本日は、幼少期に診断を受け、小学一年生で不登校の傾向に悩んでいたユウトくんと、彼の成長を支え続けた保護者さん(お母様)にお話を伺いました。
衝動的な言動で孤立し、自己否定に苦しんでいたユウトくんが、Branchとの出会いを経て、いかにして「自分らしさ」を爆発させ、幸せを見つけることができたのかを深掘りします。
ユウトくんのプロフィールと発達の経緯
ユウトくんは現在小学4年生ですが、Branchの利用開始は小学1年生か2年生の頃でした。彼の発達の特性は早期から見受けられました。保護者さんは、ユウトくんが3歳の頃に「育てにくい」と感じていたそうです。保育園の年少クラス(3歳ごろ)の段階で、先生からも「いずれ診断がつくでしょう」と言われていたとのことです。
診断を受けたのは4歳、年中の時で、高機能広汎性発達障害というものでした。就学前(保育園時代)も、発達障害のある子に繋がる事業や、療育に通っていた時期がありました。
「恥ずかしい自分はバカだ」小学一年生で直面した大きな壁
ユウトくんの不登校傾向が見られたのは、小学1年生の9月頃からでした。当時の彼の課題は、対人関係の困難さと、それに伴う激しい自己否定でした。
ユウトくんは、衝動的な行動に出てしまうなど、自分の行動を制御できないことがあり、それが原因で友達から離れられてしまうことがあったといいます。また、「怒られる目立つこと」はしていなかったものの、友達とうまくいかないことが増えた結果、不登校に繋がってしまいました。
何よりも辛かったのは、ユウトくん自身が「こんな恥ずかしいことをしてしまうのはバカだからだ」「こんな子、間にはいない」と、自分を強く否定していたことです。保護者さんが付き添おうとしても、「来なくていい」と拒否されたり、「海に行くといえば学校に行く性格なんだ」などと、複雑な気持ちを抱えていました。
保護者さん自身も、我が子がつらい状況にあることを受け止めきれず、朝、家を出て1週間ほど経ってから、「学校に行かなくても死なない」と自分に言い聞かせたり、「どうして生まれてきたのだろう」と深く悩んでいた時期がありました。
居場所Branchとの出会い:安心感と自己肯定感の醸成
ユウトくんは小学1年生の9月頃から不登校となり、Branchを使い始めたのは小学1年生の終わり頃から2年生くらいにかけての時期でした。
保護者さんは、仕事をする傍ら、情報収集能力が非常に高い方で、療育や支援に関する様々な情報を見つけては飛び込んでいました。Branchについては、「良さそうだ」という直感があり、特に雰囲気が柔らかそうだと感じていたそうです。
Branchに来てからのユウトくんの様子は大きく変化しました。以前は学校で辛い思いをしていたり、寂しい思いをしていたのが、Branchに来ると「楽しかった」と言うようになり、徐々に明るく元気になっていきました。利用当初は活動の型を決めなければいけない時期もありましたが、Branchでは「楽しむ」ことに集中できました。
当初の活動の中心は、主にゲームでした。BranchではマイクラやNintendo Switchで遊ぶことが多く、特にマイクラに熱中しました。
好きを徹底的に追求する支援がもたらした成長
Branchでは、「好きなことを伸ばす」という方針が強くあります。保護者さん自身、スキルを身につけさせることと同じくらい、好きなことを大事にすることが重要だと感じていた時期があり、これはBranchのスタイルと一致していました。
ユウトくんはBranchでの遊びを通して、自己表現力とコミュニケーション能力を劇的に向上させました。
1.ゲームを通じた表現力と対話
ユウトくんはマイクラで、自分の好きなパッケージやストーリーを作り、運営母と呼べるような大人ともコミュニケーションを取りながら、その世界観を深めていきました。また、映画撮影やストーリー作りにも熱中し、発信意識がついてきたのはBranch利用開始から3ヶ月ほど経った頃でした。
2.ストレートな感情表現
Branchでは、ユウトくんは気持ちをストレートに表現することを学びました。小学3年生の友達に対して、「俺はお前を愛してるし、大事に思ってる」と伝えるなど、友情を深く表現することができるようになりました。
3.社会性の成長
以前は怒りの感情に流されることもあったユウトくんですが、Branch利用を通じて、相手の感情を想像して行動する力がつきました。また、昔は嫌なことがあってもすぐに言えなかったのが、気持ちが落ち着いたときに「言えばいいんだよ」という安心感を得て、対人関係を築けるようになりました。家でも、ゲームを通じて家族間でコミュニケーションを取れるようになったり、大人側も新しいコミュニケーションの仕方を学べました。
ユウトくんは、すごく充実していて幸せな状態にあると感じています。
母親自身が育ち直すことで得られた安心感
ユウトくんの成長の裏には、保護者さん自身の「育ち直し」がありました。保護者さんは、以前は自分の生育環境から、自己犠牲や努力を重視するあまり、「私なんて」という気持ちが強く、自分の頑張りや感情を否定しがちなところがあったそうです。
しかし、ユウトくんの成長を通して、保護者さんは「ありのままの自分でいいんだ」という気づきを得ました。
「自分が育ってきた環境で直結している」と語る保護者さんは、かつて親から言われた言葉に傷ついていた経験も踏まえ、今では怒りや悲しみに気持ちを揺らがされることが少なくなり、「私は絶対怒らない」という強い意識を持つようになりました。
また、将来について深く悩んだ末、幸せに生きる道は必ずしも一つではないという価値観にも触れ、不安が軽減されました。ユウトくんには、「好きに生きてくれたらいい」「自分一人で抱え込まず、助けを求めてほしい」と願っており、それができる状態こそが自立だと考えています。
まとめ
ユウトくんと保護者さんの歩みは、発達特性を持つお子さんの成長と、保護者自身の自己肯定感の回復が深く結びついていることを示しています。
高機能広汎性発達障害による対人面の課題や衝動性に悩み、「バカだ」と自己否定に苦しんでいたユウトくんは、Branchという安心できる居場所で「好きなこと」を徹底的に追求し、情緒的な表現力を開花させました。
この過程で、保護者さん自身も「笑顔でいること」の重要性を再認識し、「今がずっと続くわけではない」という希望を持ちました。お子さんが成長する速度はそれぞれ違いますが、安心できる環境と、親御さんが自分自身を許す姿勢が、成長の大きな力となります。
Branchは、これからもお子さんと保護者さんが笑顔でいられる居場所を提供し続けます。
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こちらの記事は下記のインタビュー動画を記事にしております。
・【保護者さん対談】発達障害や不登校の小学生のお子さんを持つBranchの保護者さんにインタビューさせて頂きました!
・【後編】【対談】発達障害や不登校の小学生のお子さんを持つBranchの保護者さんにインタビューさせて頂きました!
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この記事を書いているBranchは、不登校・発達障害のお子さま向けのオンラインサービス「Branch home+」を運営しており、以下の特徴があります。
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