「うちの子、ゲームを始めると、とまらないんですよね」
 
親御さんとお話させていただくと、よく耳にするこのフレーズ。
 
小学校1年生のゆうとくんも、マインクラフトやゼルダの伝説が大好きな男の子。Branch roomではゲーム好きを生かして、Youtubeでのゲーム実況に挑戦しています。
 
現在、ゆうとくんは学校には行かず、Branch roomをはじめとしたサービスを自由に組み合わせホームスクールで学んでいます。

今回は、「好き」を生かして学ぶ今のスタイルを選んだ理由や、Branch roomで取り組んでいることについて、お母様の枝里さんにお話していただきました。


 
――Branch roomを利用しようと思ったきっかけは?
 
小学校1年生のときからホームスクールで学んでいるのですが、ゆうとのペースで好きなことを学べる場としてBranch roomを利用しはじめました。

ゆうとはやりたくないことを強要されることにとても拒否感があるみたいで。

そのため、小学校に入学する前も「学校になじめるのかな」という不安があったんですね。
 
小学校にあがってから1か月ほどは毎日学校に通っていたのですが、徐々に嫌がるようになっていったんです。
 
「あの子は字が書けるのに、僕は書けない。こんな自分は嫌だ」と泣きながら自分をたたいてしまう時期もありました。
 
それでも「学校に行かない」とは絶対に言わず、毎日「我慢していくよ」と言いながら登校していく。そんなゆうとの様子を見ていて「もう行かなくていいし、行きたくなったらまた行こう」って私から伝えたんです。

 
――そしたら、ゆうとくんは…?
 
一言、ありがとう、と。それを聞いたときに、嫌なことを必死で我慢していたんだな、と。
  
以前から学校があわなかったときのことを考えて、色々と情報収集をしていたのですが、同時に「ゆうとがどんな学び方を選んでもフォローしていこう」と家族でも話し合っていたんですね。
 
実は、私の父親も幼稚園があわなくて、自分で幼稚園をやめたそうなんです。だから合わなければ、他にあうところを探せばいい、と。夫や母、妹も「世間にあわせなくても、本人にいちばんあう学び方ができるといいね」と言ってくれて。

家族みんなが「私たちもゆうとをサポートするよ」と言ってくれたことで、Branch roomをはじめ色々な場所を組み合わせながら学ぶホームスクールをはじめることになりました。



 
お子さまの興味や特性を診断する好きなこと分析プログラム


―現在、代官山のBranch roomでは、①遊具などで自由に遊びながらお子様の「好き」なことを発見する「フリータイム」と②好きなことを探求しながら、お子様の認知特性/知能/思考スタイルのを分析や好きなことを深掘りして家でもできることを提案する「好きなこと分析プログラム(全4回)」を実施しています。

ゆうと君が参加してくれたのは「好きなこと分析プログラム」ですよね。

はい。ゆうとはマインクラフトというゲーム(*1)や、そのYoutube動画を見ることが大好きなので、それにあわせたプログラムを実施してもらいました。
(*1)ブロックを配置して学ぶ建築物等をつくったり、人物を操作して冒険を楽しんだりすることができるゲーム。

マインクラフトについて楽しそうに話すゆうとを見て、メンターの方が「ゆうとくんは建築物作成の解説動画よりも、マインクラフト内のキャラクターが繰り広げるストーリー動画を好んで見ているようです」と話してくれて。

そこで、メンターの方と相談して、自分でストーリー動画を作ることにチャレンジしてみることになったんです。
 

――「好きなモノを自分で作ってみよう」ということですね。

ストーリー動画を作るという目標に向けて、まずはマインクラフトの画面をプリントアウトして並び変えながら、ストーリーを作成していきました。


▽「聞いている人が分かりやすいように、5分以内にストーリーをおさめてみよう」などスモールステップで目標を設定した

――ストーリーができたら、次はさっそく動画撮影ですね。

そうですね。最初から自分でストーリーを説明するのは少し難しい様子だったので、まずは私が質問をしてゆうとがそれに答えるインタビュー形式で行うことになったんです。

↑タップ/クリックするとYoutubeに飛びます。


メンターの方からは「どうしたら見ている人が嬉しくなると思う?」など一緒に気を付けるポイントを考えてもらいました。



▽ゲームをしながら話したいことをまとめ、相手を意識しながら話すことができる回数が徐々に増えてきた。

 

 

Branchを使ってみてよかったこと


 ――Branchを使ってみてよかったと思うことはありますか?

Branchって、子どもの好きなことと専門家をマッチングするサービスも行っていますよね。だから最初は「数学」「物理」などのアカデミックなものが好きな子しか使えないのかな、って思っていたんですよね。 
 

*お子様の興味のある分野をサポートするBranchメンター陣

でも「ゲームが好き」「Youtubeを見るのが好き」といった「普通の好き」からどんどん広げていってくれるんだなというのが嬉しかったですね。

あとはプログラムを受けたあとに、学びの計画表と特性診断表もつくってくださったんです。
 
 
*「好き」なことを実践するために必要なスキルを考えて作成された計画表と特性診断
 
ゆうとは自分から知りたいことが次から次へと浮かんでくるというタイプではないので、ホームスクールという環境でどのように興味や学びの幅を広げていくのかについて悩んでいた時期があったんですね。

子どもの学びを私が全て担うとなるとすごく辛いというか、苦しいなと思っていて。

そんなとき、Branchで計画表をつくってもらったり、「ゆうとくんはこれが好きそうだから、次は××にチャレンジしてみるのもいいかもしれないですね」と一緒に考えてもらえたりしたことで、気が楽になったというか。すごく安心したんですよね。


 
家に帰ってからも「次はこういうことしてみようか」とふたりで話すきっかけになっているのではないかと思います。

 

自分の好きなことに紐づけながらスキルを身に付けていく

――受けてみてゆうとくんに何か変化はありましたか?
 
動画を撮る際に最初と最後の挨拶を自分から入れるようになったり、初めての人にも分かりやすいように解説を入れたりと、「どうしたら相手に伝わるのか」を考えられるようになってきているように思います。

全4回の好きなこと分析プログラムは受け終わったのですが、今も継続してBranch room に通い、次は他のゲームの実況動画にも挑戦しています。


▽一緒にゲームの実況動画を作成する枝里さんとゆうとくん

――自分の好きなことに紐づけながら、相手への伝え方や、動画の編集方法を学べるのはいいですよね。

はい。以前、明蓬館高等学校(*2)の校長である日野先生が「これからの時代は基礎学力も個別化していく」とおっしゃっていたんですね。インターネットやパソコンを使えば簡単な情報収集や処理は誰でもできてしまう時代だからこそ、これからは本人のやりたいことに紐づいたスキルをそれぞれが身に付けていくことが大切だ、と。

(*2)一人ひとりの特性を見極めて専門的な支援を行う「スペシャルニーズ・エデュケーションセンター(SNEC)」を持つ通信制高校。

最近改めて、Branch room でやっているゲーム実況はゆうとにとっての基礎学力=「人とつながる力」を身に付けることにつながっているのでは、と感じるようになりました。

「スキルを身に付ける」ことを目的にした習い事や療育は多いけれど、本人の「好き」にこだわり、自信をつけ、そしてその先で「社会とつながること」までできる場所ってなかなかないと思うんです。そういう意味でBranch roomはすごく希望がある場所だと思っています。

 

これからも好きなことに取り組みながら、毎日楽しく学んでくれたらと思っています。

お子様のできないところではなくできることを見て、好きなことから興味関心を広げていこうとする枝里さん。お子様と一緒にチャレンジし、同じ目線で考える姿は、とても優しくまた枝里さん自身も楽しそうに見えました。

Branchではお子さまの「好き」や得意を伸ばすサービスを提供しています。ご興味があるかたは、こちらへ。


ライター:岡本 実希