学習障害、自閉症スペクトラム(≒アスペルガー症候群)やADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障がいと、不登校は密接な関係にあります。

 

勉強だけではなく、授業中や、遠足や運動会などの行事、給食など、集団生活を学ぶ場でもある学校においては、当然、集団生活を苦手とする発達障がい児は、周囲の生徒や、理解のない先生によって疎外されてしまうことも起こります。

 

集団行動を苦手とする発達障がい児にとって、学校は恐怖の対象にもなり得ます。

 

特に小学校、中学校の発達障がいと不登校の関係についてデータを参照して考察します。

 

小学校における障害児、発達障がい児の割合

 

 

発達障がいと学校の関係について、一般の方々には理解の難しい他の障害児との区別も含め、データを元にご解説します。

 

特別支援学校

特別支援学校とは、特別支援学校(とくべつしえんがっこう)とは、障害者等が「幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準じた教育を受けること」と「学習上または生活上の困難を克服し自立が図られること」を目的とした学校です。以下のような障害児が該当します。

 

  • ・視覚障害
  • ・知的傷害
  • ・病弱・身体虚弱
  • ・聴覚障害、肢体不自由

 

こちらは、全体の児童の 0.65%、約6万7000人が通学しています。

 

 

小学校、中学校における特別支援学級

教育上特別な支援を必要とする児童および生徒のために置かれた学級であり、比較的軽度な障害であっても,通常の学級における教育では十分な教育効果を上げることが困難な児童生徒のための学級です。

以下のような障害児が対象です。

  • ・視覚障害 肢体不自由
  • ・聴覚障害 病弱・身体虚弱
  • ・知的障害 言語障害
  • ・自閉症・情緒障害

こちらは特別支援学校よりは多い、全体の 1.70%、約17万5000人が該当しています。

 

 

通常の学級での指導

 

特別支援学校、特別支援学級の他、通常の学級の中で障がい児の指導を行うケースもあります。

  • ・視覚障害
  • ・聴覚障害
  • ・肢体不自由
  • ・病弱・身体虚弱
  • ・言語障害
  • ・自閉症
  • ・学習障害(LD)
  • ・注意欠陥多動性障害(ADHD)

などが当てはまります。

こちらは0.76%、約7万8千人がいます。

 

 

発達障がい児の割合

2012年の調査では、発達障がい(LD・ADHD・高機能自閉症等)の可能性のある児童生徒は6.5程度の在籍率となっています。

 

こちらは、教師に対する通常学級の中のみでの調査結果なので、特別支援学校、特別支援学級は除いています。

 

2012年の調査から数年経過して発達障がいについての理解も深まり、また特別支援学校、特別支援学級の割合も合わせれば、実際の数字はより高いと考えられるでしょう。

 

参考:文部科学省 データ集

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2015/03/16/1355830_1.pdf

 

 

小学校、中学校における不登校児の割合

 

不登校児童の割合は、平成13年までは上昇傾向にあり、そこからは横ばいになっています。

 

1000人当りで最も多いのは中学生で、平成3年の10.4人から、平成13年には28.1人と2倍以上になっています。

 

小学生は、平成3年の1.4人から3.6人と上昇し、平成25年でも3.6人です。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1349956.htm

 

 

不登校の主な理由

不登校の主な継続理由は、以下のとおりです。

  • ・「無気力でなんとなく学校へ行かなかったため(43.6%)」
  • ・「身体の調子が悪いと感じたり、ぼんやりとした不安があったため(42.9%)」
  • ・「いやがらせやいじめをする生徒の存在や友人との人間関係のため(40.6%)」
  • ・「朝起きられないなど、生活リズムが乱れていたため(33.5%)」
  • ・「勉強についていけなかったため(26.9%)」
  • ・「学校に行かないことを悪く思わないため(25.1%)」

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1349956.htm

 

これらを見れば、発達障がいと不登校は密接な関係にあるのがわかりますね。

「無気力でなんとなく」「ぼんやりとした不安」という一行の中にも、フィジカル面によるものから、無気力の原因となる何らかのきっかけが学校側、生徒側にあるかもしれません。

 

また、「いやがらせやいじめ」についても、発達障がいによる周囲との不協和や、協調性の欠如が原因やきっかけになっている可能性はおおいにあります。

 

「勉強についていけない」「学校に行かないことを悪く思わない」については、Branchでも、新たな切り口で解決してゆこうと日々、試行錯誤を続けております。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

 

発達障がいと不登校児の発達障がいの割合

文部科学省が毎年調査している「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」によれば、平成 22 年度の小学校、中学校における不登校児童生徒数は約 115,000 人で、それは全体の 1.14%にあたります。

 

減少傾向にはあるものの、小学生の20人に1人、中学生に至っては40人に1人の割合です。

 

医療機関の調査では、発達障がいにおける不登校の割合は5%~40%以上とするものもあり、かなりばらつきがあります。

 

医療機関の調査では、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)や高機能広汎性発達障がいの割合が多いと報告されている一方で、教育機関ではこうした実態調査は医療機関に比べて少ないのが現状です。小・中学校、教育センター、通級指導教室等を対象とした調査では、5%~30%の割合となっています。

 

発達障がいは医療機関による調査はもとより、教育機関においては判定が難しく、どちらの調査でもかなりの開きがあります。

 

発達障がいが不登校の原因になる?

医療機関の調査における発達障がいのある児童生徒の不登校のきっかけは、以下の原因が挙げられています。

  • ・担任の先生との関係の悪さ
  • ・いじめ/対人関係のトラブル
  • ・学習の困難さ
  • ・感覚過敏、知覚過敏等

当然、一般の不登校の生後・児童とも重複するので、発達障がいの特性との関連性を数値化するのは難しいところです。

 

外的反応による測定が主となる発達障がいの「とらえにくさ」をよく表しているデータです。

 

 

担任の先生との関係の悪さ

担任の先生は、生徒/児童にとってかなり重要な存在です。

学校の授業中に限らず、休み時間から給食、行事に至るまで、親御さん代わりに子供を見守り、導く立場です。

子供にとっても、他の生徒とのトラブルを仲介してくれたり、勉強や運動の遅れを相談できる精神的な支えとなります。

 

それだけに、先生が発達障がいに関する理解が無かったり浅かった場合、わがままな子供、勉強しない児童というレッテルを貼ってしまうこともあります。

 

発達障がいについてはまだ情報も少なく、多くの児童/生徒の面倒をみて統率しなければならない担任の先生の立場だからこそ、やむを得ないとも言えます。

 

Branchでは、学校の先生からのご相談や、三社面談を経て親御さんを交えてのご相談もお受けしております。お気軽にお問い合わせください。

 

 

いじめ/対人関係のトラブル

不登校の原因として最も心配なのが、いじめや生徒同士の人間関係のトラブルです。

 

小学校・中学校においては、先生ですら発達障がいに関する理解はまだまだ発展途上であり、ましてや児童/生徒にとって、全体に協調せずマイペースな言動をする発達障がい児は、自らのペースを乱される存在と捉えても無理はありません。

 

個性として尊重してくれるクラスであれば理想的ですが、特に思春期に差し掛かる中学生にとってはデリケートな人間関係を学ぶタイミングでもあり、トラブルに発展することは多々あります。

 

ひどいいじめに発展する前に、予兆を感じた段階で何かしらの対策が必要となります。

 

いじめの内容は時代によって様々であり、クラス内の無視や暴力に限らず金銭や物品を要求されたり、万引きなどの犯罪を強要されたり、昨今ではLINEグループや掲示板などのSNS内での疎外や誹謗中傷など、インターネットにも波及しています。

 

保護者の方々や先生は、予兆や傾向を見逃さずに、距離を置かせるかご相談頂くか対応をお願いいたします。

 

 

学習の困難さ

 

発達障がいの中には、学習障害(LD:Learning Disorders、Learning Disabilities)があります。

ー知的発達には問題はないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」のうち特定の能力を要する学習が極端に困難な障害を指します。

 

義務教育における勉強は、これらの学習を身につけるものですから、学習障害を持つ子供にとって、適応が困難であるのは当然のことです。

 

学習障害の特徴として、特定の関心のある分野以外に関しては学習が困難であり、その授業時間は苦痛を伴うものになります。

当然、前述した人間関係のトラブルにもつながり得る要素ともなります。

 

Branchでは、苦手分野を克服することではなく、得意分野を発見し、伸ばすことで居場所を作り、才能を伸ばすことに特化したプログラムを用意しております。

 

不登校のお子様を抱える保護者の方々におきましては、発達障がいかどうかの結論を急がずに、無理に学校やフリースクールに行かせようとするのではなく、柔軟な対応を心がけてください。

 

Branchでは、主に発達障がいのお子様を支援の対象にしておりますが、不登校のお子様に関しても広くご相談をお受けしております。

まずはお気軽に、一度ご相談ください。

http://www.nise.go.jp/cms/resources/content/7056/seika13.pdf

 

 

感覚過敏、知覚過敏

感覚過敏、知覚過敏は、音、光、味などの外的刺激に対して、強い不安やストレスを感じる発達障がいの一種です。

 

水であれば、シャワーやプールが忌避の対象となりますし、音が対象であれば、ある先生やクラスメートの声がどうしても我慢できないということもあり得るでしょう。

 

このような知覚の偏りは、刺激の取捨選択につながり、行動の偏りとなります。集団行動を学ぶ場であり、様々な刺激に対して左右されないことを求められる義務教育の学校においては、感覚過敏、知覚過敏が原因となって問題児として扱われてしまうことは多々あります。

 

Branchでは、刺激の偏りについては、耐えることではなくむしろ才能として活かす方法を模索し、実践しております。

 

 

発達障がいといじめの関係

 

いじめと不登校の関係は明白ですが、発達障がいといじめの関係についてはどうでしょうか。

 

ここまで、小学生・中学生の不登校と発達障がいの関係について参照してきて、人間関係を学ぶ場としての学校・教室において、まだ未熟な児童/生徒の間で摩擦が起こり、環境によっていじめに発展する蓋然性は大いにあることは推定できます。

 

排斥しようとするいじめに耐えて通学するよりは、偏りを活かせる別の居場所を作る方が有益であるとBranchは考えております。

 

子供にとって、親、保護者の期待に対して学校に適応できないということは期待に反するという意識もあり、なかなか言い出せない状況でもあります。

 

いじめの明確な確証が得られてからではなく、兆候が見られた時点で是非ご相談ください。

 

 

まとめ

小学校、中学校という義務教育課程において、発達障がいは子供にとって重荷となる可能性が高いのが現状です。

 

その重荷は、発達障がい児の持つ才能や可能性を潰してしまうものとなり得ます。

 

Branchは、不登校を子供たちのただのSOSではなく、逆の側面には非凡な可能性を秘めていると考えております。

 

より最新で正確な情報をもとにしつつも、発達障がいかどうかは重要ではなく、それぞれの子どもたちの持つ可能性を最大限に伸ばすことがBranchの使命です。

 

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